『FP先生のお金の学校』とは?

誰でもわかるAIG危機~その2~

おはようございます。昨日は愛知。今日から週末にかけてもまた、県外への出張を控えているFP先生です。
昨日はお昼前出発でしたが、今日は始発です。

最近は、セミナー依頼も多いため、結構お疲れ気味ですが、今日も張り切っていきましょう!

さて、先日お話したAIGの件ですが、大きく2つの点を抑えておく必要があります。

まず、第1に日本にあるグループ会社(今回は生保3社に特に注目していきます)は単独でのパフォーマンスに全く問題が無いということ。
例えば安全性の基準であるマージンソルベンシー比率を見ても、安全の基準が200%と言われる中、どこもほぼ1000%近く(厳密には若干違いますが)あります。つまり、何かあった時の保険金の支払い能力は十分あるということです。また、財務状況や格付けを見ても、単独で見た場合、全く問題ないと思います。

つまり、今回の騒動がAIGグループ内の金融部門によって引き起こされているのであり、本体の保険部門は全く問題ないですよと言っていたのは大げさではないんです。

そして、2つ目にグループとはいっても全ての会社の立場が同じではないということ。
たとえば、日本にあるグループ会社ひとつとっても、全く立場が違うのをご存知ですか?

例えば、主な生保会社だけ見ても、アリ○、エジ○ン、ス○ーなどありますが、マスコミだと、どれも同じタイプのグループ会社のような印象を受けてしまいます。

でも、実は違います。どういう違いがあるかというと、たとえば前者とあとの2つで、分けることができます。

普段はなかなかそこまで見る人は少ないと思いますが、日本にある本体が支社か、本社かという違いです。

つまり、アリ○は日本支社で、本社はアメリカにあるわけですが、その他は日本にある日本の会社なんです。

では、なぜその他の2社もグループ会社なのか?

それは、株主がAIGグループ本体だからです。

つまり、通常、上場株式は市場で取引されて、いろんな人(団体含む)がその購入量に応じて分散して株式を持っていますが、それが、1箇所に集中している状態なんです。

では、この差が何かというと、2者はグループとはいっても、関係はアリ○に比べて希薄になります。

では、これら2つのポイントを抑えるとどんな未来予想図ができるのか?これらはあくまで私見ですが、こんな予測も成り立つと思います。

<未来予想図>
AIGによる資産の一部売却→上記の内、可能性としては後者の2つの内の1つまたは2つが売却→争奪戦の末、売却先決まる
→名前がAIG○○から△△○○に変わる→既契約は同条件で維持

わたしは、なってもこんなシナリオだろうと思っています。

なぜか?

一部マスコミでも報道されたように、これらの会社は財務状況、その他の観点から、万が一売却話が出たら争奪戦になるのは必至の状況でしょうし、仮に、売却先が決定した後、既契約にたいして予定利率を下げるなどの対策は考えにくいからです。

だって、バブル崩壊後の保険会社の売却話と違って、今回の場合、内容の良い会社を買うかどうかの話ですから・・・

こんな風に見ていくと、マスコミの情報に極端に反応する必要が無いことがわかります。

ところで、これらに関しての最新情報を知りたい方は、たしか今日の日本時間9時くらいにAIGが今後の方向性を発表する予定だったと思いますので、その情報をチェックするのも良いかもしれません。

あっ、出発時間です。

それでは、また



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