先日、2月の全国消費者物価指数が発表されましたが、値動きの激しい生鮮食品を除く総合指数で前年同月比1.0%上昇しました。
これで、5ヶ月連続で前年同月比を上回ったことになり、また、今回の上昇率は98年3月以来、約10年ぶりの高水準ということで、いよいよ、家計の資産の目減りが身近なものになってきた感じです。
ちなみに、今回の物価上昇の主犯格は食料品とエネルギー!
これらを除く指数が下落していることをみても、連日、マスコミでも騒いでいたように、やはり、原油などの資源高と原材料の高騰による食料品価格の上昇が主な要因なのは間違いないようです。
ところで、「消費者物価指数が1%上昇」とはどういうことなのかというと、たとえば、家計の余裕資金が100万円あるとして、すべてをを定期預金に預けている場合、現在の定期預金金利が0.5%にも満たない現状を考えると、実質資産が目減りしているといえます。
定期預金(金利0.5%)100万円 →1年後→ 1,005,000円
モノ(物価上昇率1.0%)100万円 →1年後→ 1,010,000円
その場合の対策はどうしたら良いのかというと、
●長期固定で借りる
●不動産など、モノ資産を買う
●外貨を持つ
●商品市場への投資
などが挙げられます。
たとえば不動産でいうと、評価ゼロに近い中古物件などは狙い目かもしれません。「金持ち父さん」で有名な、あのロバート・キヨサキさんの手法はまさにこれですよね。
商品市場への投資は、最近では外国人投資家の金や原油への資金シフトで有名になりました。
で、私たちみたいな普通の人はどうしたら良いのかというと、以前は、物価が上昇してもそれ以上に賃金が上昇しましたから、特に手を打たなくてもなんとかなりましたが、収入の伸びが期待できない現在では、ほおっておくと、預金の目減りだけでなく、日常生活自体が厳しくなる可能性があります。
そこで、やはり、各家庭における対策が必要になります。
日常生活における対策としては、食料やガソリンは買わない!
ということは難しいので、家計上のムダを極力減らす努力が必要です。保険の見直しやローンの見直しも含め、家計をスリム化できるところは意外と各家庭にありますので、定期的な見直しは大切です。
また、預金の目減り対策も必要ですが、これはやはり、余裕資金を預金一本に絞らないということ、外貨・株式・債券・不動産・商品(コモディディ)などさまざまな資産に分散させておくのが大切になります。
外貨が良いって聞いたから、外貨へ、金が良いって聞いたから、金へ、というように、1つのものに飛びついたり、無計画に投資するのはくれぐれもやめてくださいね。
ところで、私たちがもらっている年金だって、分散管理しています。ちなみに、今回年金財源の目減りが大きく取り上げられていますが、債権など、比較的ローリスクといわれるものに資金を集中しすぎていたことも大きな原因だと思います。
やはり、分散は効果がありますし、ハイリスク商品も比率を多くしなければ、全体としてはローリスクやミドルリスクになるわけです。
いずれにしろ、「投資」というと、「金儲けのために」というイメージで捉える人が多いですが、今後は、「わが家の資産を守るため」とういうスタンスがとても大切だと思います。
そんな家計のお金のことを基礎から学ぶ場として
『FP先生のお金の学校』を開催していますので、ぜひ有効に活用してみてください。お金のことって難しそうですが、中学生レベルの数学が苦手な私の妻でも「わかりやすかった!」と言っていましたので安心です

(このブログを妻に見られると間違えなく、怒られそうですが・・・

)。