ＦＰ先生のくらしの学校

先日、ある社長さんとお話していると、ひょんなことから知り合いの個人投資家の方の話題に・・・

話によると、その方、以前は結構繁盛している飲食店を経営されていたが、突然廃業したので、どうしたのかと思ったら、“小銭を稼ぐような商売はばかばかしい。これからは投資家として生きていく！”とのこと。

確かに現状はプラスのようですが、この年は5000万円損。この年は5000万円プラス・・・・・、と言う出入りの激しい状態だと言うことで

その社長さんが一言。

“あの人はこのままだと先細りしちゃうんじゃないかなぁ～”

僕もその通りだと思います。

どうも、このご時世の影響なのか、短期売買で利ザヤを稼いだり、無理にレバレッジを効かせて、短期間で大儲けしようというような“投資”と言うよりは“投機”に走ってしまう方が多いようです。

また、メディアの影響なのかデイトレやＦＸ専業ディーラーを夢見る個人投資家が多いのも事実。

ぼくは決して専業を否定したり、レバレッジを効かせた運用方針を否定したりするつもりは全くないのですが、ただ、絶対に言いたいのは・・・

“あなたは世界のファンドマネージャーを相手に、全財産つぎ込んで、真剣勝負を挑む覚悟でやってますか？”

ということ。

そうではなく、自分の資産設計の手段としての投資であるなら、やはり、資産の一部を専用に確保して、長期的な展望に立ち、リスクは許容範囲の中でなるべく低く抑えて、ある程度の利益を狙いにいくと言う投資スタンスが原則だと思います。

もちろん、人生設計の上で、収入は一番大切な項目であるはずなので、最も力を入れなければいけないのは、投資よりお仕事です（利息で毎月安定的に収入が保証されているなら話は変わりますが）！

上述の社長さんはその辺のことが良くわかっているんでしょうね。

確かに、その方の会社の経営状況は良さそうです。

どうも投資は商品選びが大切だと思っている方が多いようですが、本当に大切で投資成果に繋がってくるのはむしろどのような戦略で、どんなバランスで、投資を行なっていくかというスタンスと、決めたルールを守っていける忍耐力。

パチンコや競馬ではないので、利益が出たら飲み代や食事代に消えてしまう、なんてのは以ての外ですよ！